ここではなぜ、おうぎ形の面積は「1/2×弧の長さ×半径」で求めることができるのか?を考えていきたいと思います。
この公式のポイント
・おうぎ形の面積は「1/2×弧の長さ×半径」で求めることができます。
・おうぎ形の半径をr、弧の長さをLとしたとき、面積Sは下の公式で書くことができます。
$$\Large{S}=\frac{1}{2}{l}{r}$$
中学生では、円すいの表面積を求めるときに、この公式を使って解く問題が出てきます。円すいの側面は、広げるとおうぎ形の形をしています。
おうぎ形の面積を求める公式を忘れてしまったときに、ぜひ参考にしてみて下さい。
メモ
おうぎ形の面積は、半径と中心角の大きさを使っても求めることが出来ます。※孤の長さを使わないで面積を求める公式です。もう一つの公式については、こちらの記事に解説を書いているので、参考にしてみて下さい。
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「おうぎ形の面積は " π×半径×半径×中心角/360 ”」になる説明
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「おうぎ形の面積は、1/2×弧の長さ×半径」になる説明
まずはじめに、半径rの円の「面積」と「円周」の式を確認しておきます。
円の面積の式
$$\Large{π}r^2$$
円の円周の式
$$\Large{2}{π}{r}$$
次に下の図のように、この円を一部を切っておうぎ形を作ったとき、おうぎ形の面積は、円の全体の面積の割合になっているでしょうか?
ここで、おうぎ形が元の円の何割か?を出すために、弧の長さを使います。円全体の円周に対する、おうぎ形の弧の長さの割合は、おうぎ形の弧の長さを、円周で割って下の式になります。
$$\Large\frac{l}{2πr}$$
円に対するおうぎ形の割合が上の式になるので、これに円の面積に掛けると、おうぎ形の面積を求めることができます。
$$\Large{π}r^2×\frac{l}{2πr}$$
$$\Large=\frac{1}{2}{l}{r}$$
まとめ
・おうぎ形の面積は、おうぎ形をつくる元の円の面積の何割になるかを考えます。
・上の割合を出すためには、おうぎ形の弧の長さを、円の円周で割れば割合を出すことができます。
・円の面積に、おうぎ形の面積の割合を掛けると、おうぎ形の面積を求めることができます。