ここでは、なぜ「角の二等分線は、角を作る2辺から等しい距離」なのか?を、考えていきます。
この公式のポイント
・角の二等分線とは、角を2つの等しい角度に分ける直線です。
・その二等分線は、角を作る2辺(辺OAと辺OB)から等しい距離にあります。
中学1年生では、角の二等分線の公式が出てきます。ここでは図を使って、なぜこの公式が成り立つのか?を考えながら、理解していきたいと思います。
「角の二等分線は、角を作る2辺から等しい距離」になる説明
まず、下の図のように角の二等分線を引き、その上に点Pをとります。点Pから、辺OAと辺OBのそれぞれに垂線を引き、その交点を点S、点Tとします。
ここで三角形SOPと三角形TOPの2つの三角形を考えると、∠SPOと∠TPOの2つの角の大きさは、それぞれ下のように計算でき、等しい角になっていることが分かります。
∠SPO=180°-90°-∠SOP
∠TPO=180°-90°-∠TOP
※直線OPは∠AOBの二等分線なので、∠SOP=∠TOPとなっている。
そのため、三角形SOPと三角形TOPは、1組の辺(辺OP)とその両端の角が等しい合同な三角形になっています。△SOP≡△TOP
合同な三角形は対応する辺の長さは等しいのでPS=PTとなります。これで点Pは辺OAと辺OBから等しい距離にあると確認できました。
∠AOBの二等分線の上の点Pの位置を、別の場所にズラしてみたときも、それぞれの点から辺OA、辺OBへ垂線を引くと、合同な三角形を作ることが出来るので、二等分線の上の点は辺OA、辺OBから等しい距離にあります。
まとめ
・角の二等分線の上の点から、その角を作る2辺へ垂線を引くと、2本の垂線の長さは等しくなります。
・二等分線の上の点の位置をズラしても、2本の垂線の長さは等しくなっています。
・角の二等分線は、その角を作る2辺から等しい距離にあるとわかります。